ポール・オースター / リヴァイアサン
- 作者: ポールオースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/11/28
- メディア: 文庫
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この作品はムーン・パレスに代表されるストーリ志向の作品の一つ。爆発死した作家がどのようにしてそれに至ったのか、その友人の視点から語ったもの。初期の作品を何作か読んだ後にこの作品を読んで、すごく読みやすくなったなあ、と感じたのを覚えています。
この作品のメインのテーマは人生の転機だと思います。それについてはおそらく色んなところで語られていると思うのだけれど、もう一つ重要なテーマだと僕が考えるのは、「経験について語る権利」についてです。語り手が独占的に「語る」権利をもつ小説というメディアでそれを行なったのは非常に実験的だと感じます。