吉田修一 / パーク・ライフ

僕が初めて読んだ吉田修一の小説。タイトル作を含めて2編を収録。

タイトル作は、日比谷公園を舞台にして、複数の物語が交錯"しないで"走ってゆくのだけれど、でも全体としては何故かまとまりのある不思議な感じの小説。何ていうか、公園ってそういう場所ですよね。人それぞれが好き勝手に別々なことをやってるんだけれど、それでも俯瞰して見るとまとまりを持って見えるっていう。でもタイトルどおり、「僕達の人生だって公園みたいなものじゃないか」みたいな感じのことがじんわりと考えさせられる話でした。

典型的な「巻き込まれ型」の主人公も面白いです。